全ての映画はこの3種類の要素から出来ている!『ストーリー/設定/見せ方』のお話

今回は、映画をたった3種類の要素から分けてみるという

思い切った提案をしてみたい。

 

もちろん、これは偉い人が言ったとか、学会で証明されたとか

神が定めた…とかではもちろん無く

 

私の勝手なこだわり

なので、あしからず。

 

「へぇこういう観点から考えてみると面白いかもな」

と少しでも感じてもらえれば幸いです。

無理に思わなくてよろしい(笑)

 

といいうわけで、まずはその3種類の要素について解説したい。

ある映画のタイトルが『○○○○』だとすると…

 

1.○○○○はストーリー型映画である

2.○○○○は設定型映画である

3.○○○○は見せ方映画である

これだ。

 

例も挙げながら、順番に見ていこう

 

ストーリー型映画:あれがどうなっていくのか…が面白い!

さっそくで申し訳ないのだが、実はストーリー型はさらに2つに分かれる

1-1.結末へと収束していく物語

1-2.予想外の展開そのものが楽しい物語

 

が、別にどちらのイメージでも良い。

 

前者の例でいつも思い出す、分かりやすい例は

ロード・オブ・ザ・リング

だと思う。

指輪を捨てに行く

という明確なストーリーの方向性がある

 

FF10も同じである
(映画じゃないけど、、)

 

予想外の展開をする場合も、「真の敵はコイツだ!」のように次の目的地が明確になる場合が多く

「今主人公たちはここに向かっている」

が具体的もしくは抽象的に描かれているわけだ。

 

JOJOの第3部も「いざエジプトへ!」という方向性がありますよね
(映画じゃないけど、、)

 

ストーリー型の特徴と言って良いのか分からないが、

きちんとストーリーがゴールに到達すること

が必要になるのがこのタイプ。

見る側はゴールに辿り着くイメージを持ちながらも、収束していく展開に心を動かされるのだ。

感情移入して一緒に心を運んでもらっている感じとも言えるだろう。

ミステリー、冒険もの、ヒーローものもこのタイプかもしれない。

 

なのでどこにも着地しない話は、あまりない。

鬼ヶ島に行こうとしたが海が渡れず浜辺で断念した、という桃太郎の話は、なんだかつまらなさそうである。

 

 

設定型映画:「これ」が絡むことでいったいどうなる!?

このタイプの映画はその世界観の中に何か異質な「あるもの」が入り込んでいる。

主人公だけ能力を使えるとか、人間の中に寄生虫みたいなのが紛れ込んでるとか…

 

最初に設定が与えられて、はいスタート

ここから展開してゆく出来事が面白い

 

このタイプは、あまりストーリーにオチを求めなくても良い気はする

(注:あくまで私の観点です)

最初に「わし、こんな設定を思いついたった!」が重要で、そしてこれが全て。

宅飲みにピザ買ってきたやつマジ大正解!みたいな感じである(そうなのか?)

 

代表例は色々挙げられる。

CUBE、SAW、TENET、シャマラン監督のVillage、OLD…

 

別に英単語一文字にこの傾向があると言いたいわけでは ない

漫画でいうと「DEATH NOTE」なんかもそうだ。

思いつくのは大変だが、そのアイデアからあとはどんどん広げていくだけ

予告だけで観たくなるような作品が多いかもしれない。

 

面白さを簡単な要素で説明できて、そしてその要素

赤ちゃんかと思ったら年寄りが生まれて若返る?とか

異星人が来たと思ったら難民だった!?とか

127人のジェット・リー!とか

全てこの設定型と言えるだろう。

 

ちなみに、このタイプはシリーズ化が難しいとも思われる。

もちろん例外もあるが、多くの作品がシリーズ化によって徐々に先細りしていくのは

「ビジネス的な意味で要望が強かったんだろうな…」

という気はする(個人の主観です)

 

言い忘れたが「127人のジェット・リー」というキャッチコピーだったが

実際そんなに出てはこない。

 

 

見せ方映画:監督の好み爆発!これが撮りたいんや!

最後に挙げる見せ方映画は、もっとも映画ならではと言えるだろう

「これが撮りたいんや!」

という絵(画?)から作品が作られているという考え方だ。

 

これまた私の過度な偏見だとは思うが、そもそもこのタイプの映画では時間が均等に流れていない。

撮りたいシーンと撮りたいシーンがあって、その間を動きでつなげているだけ

極端な言い方をすると、そうなる(すいませんさすがに極端でした)

 

私の好きな作品で言うと、マン・オブ・スティー

引用元)https://www.youtube.com/watch?v=k3FbG76tWeI

 

スーパーマンこと「カル・エル」が人類の前に登場するシーンなのだが

わざわざ上から降りてくる必要あるか?

神々しさを演出しているのか?

何故に逆光?

 

答えは一言

「これが撮りたかったんや!」

である。

 

 

引用元)https://youtu.be/rzM5e_KZ8ks

 

左右均等、周りはノイズの無い一面の砂漠にスーパーマンとロイス(ヒロイン)

なんだこのPVやらMVのワンシーンみたいな画は?

 

撮りたかったんだな…

と私はこういう場面に遭遇すると監督の魂をすぐ近くに感じる

映画館の座席で例えると、例えばJ-8に座っていても監督をK-9あたりに感じる。

 

今回挙げる3要素の中でも「もっとも映画的」なもの、言い換えると

映画でしか出せない

という"味"はまさにこの「見せ方」ならではの要素だと言えるだろう。

 

 

いかがだろうか?

 

「いやいや、○○○○はストーリーもあるし設定も斬新、それに印象的なシーンもあるよ」

という反論が四方八方から飛んできそうだが、

もちろんどの映画もこれら3要素は ある

 

 

ただ、

これは2が強めな印象だな~

あの作品は3に振り切ってるだろ!

みたいなバランスはあると思うのだ。

 

見る側の私達自身がこの3要素をどう感じるか?

また、その傾向から「この監督って設定好きだよね~」「ストーリー型じゃね?」など考えていくのも面白いと思う。

 

ちなみに私はザック・スナイダー監督が強烈な見せ方タイプだと思っている。

300もそうだしウォッチメンジャスティス・リーグも…私が特にザック・スナイダー好きというのもあるが、モロにこの傾向が出てると思えて仕方がない。

 

さて今回は、映画の見方としてストーリー/設定/見せ方の3要素を挙げてみました。

何かの参考になれば幸いです。

では、また!